画業50年。

画家、イラストレーター、版画家、絵本作家。肩書は絵描き。描くことを楽しみの生活、スタートから今日まで特定の画商との契約をせず自由気ままに制作をしてきた。

 

数多くの個展を開催(東京銀座松屋、大阪梅田阪急、神戸大丸、札幌三越等々)カレンダーにおいては一部上場企業約百社、本数にして約120本を制作、絵本は6冊出版している。

画業と言うほどでもありませんが、絵を生業として五十年です。気ままに好き勝手に乱暴なまでの半世紀でした。絵描きの世界なんて全く分からないまま、ましてやデッサンや美術関係の勉強をなに一つまともに勉強せず飛び込んだのです。

 

いやはや今思い出しても無茶苦茶でした。もともと幼いころから人の大勢いる所は大嫌いでした。だから学校も苦手でした。勉強は嫌いではありませんでしたが、学校という場所へ行くのが大嫌いでした。ですから中学校くらいで止めたかったのですが、いろいろあってどうにかこうにか高等学校まで進むことにしました。

 

高等学校の卒業の日、私の心は夏の大空に沸き立つ入道雲のようでした。「よし、もうこれでこんな所に二度と来るものか」と強く心に決めたのです。そして次の日から裏山に登り始めました。世間では学生運動やビートルズの歌声があふれていましたが私は無関心そのものでした。

 

谷間から登ってくる涼しい風。とともに流れ来る野の百合の薫り。私の心の内を鼓舞するがごとく小鳥がさえずる。時々出会う猟師の犬も私を見て見ぬふり。このような生活が7年近く続きました。

 

それから母の勧めで絵を描くことになった。

これが今の私の仕事場です(2024.2.1)